終章2 これは独りごとだけど、腎臓ってやつがね・・・
逆にほっとした。
今度こそ辞めてやる。もう奨学会の連中には騙されたくない。
奨学会からも電話が来た。「なんとか頑張らないか」
こんなにむちゃくちゃな状態まで追い込んでおいて、そんな事を言われてももはや信用など何もなかった。
そして奨学会の職員の声が職員ではなく借金取りのものへと変貌していった。
「金借りたら返すのが当たり前だろ」
「金返せよ」
「お前みたいなのが他の仕事したってな、金返せるわけねーんだよ 奨学生やれよ」
さすがに腎臓云々言わない辺りが助かるなどと考えた。
頑張れと言った口から出る人格否定の言葉の数々。
誰の為の新聞奨学生なんだろう!!
「奨学」されているのか自分達は!!?
こういう場合、自己破産できるのだろうかなどと考えていた
そんな中、高校時代の同級生で先に奨学生を辞めたやつから連絡が入る。
「地元で今期間限定社員募集中で かなり給料いいですよ!奨学生の借金すぐに返せるから帰っておいでよ!」
どうしようもなくなっていた自分に一筋の光明が灯った瞬間であった。